トリドールグループでは、「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、商品・サービスを通じて世界中の皆様へ、食の感動体験を提供したいと考えています。外食は「もっとも身近なレジャー」であり、当社グループが提供する、食を通じた感動を体験いただくことで、心と体が満たされ、日々の活力につながると信じています。
トリドールグループは、世界中で食に関するさまざまなブランドを展開していますが、どのブランドも常にこの食の感動体験をお客様へ提供することを目指しています。例えば、各店舗にて粉からうどんを打つ製麺や、オープンキッチンから見える大釜からの湯気、珈琲豆の焙煎の香り、目の前で揚げる天ぷらの音など、手づくり・できたての美味しさの提供や、温もりを意識した接客など、味覚だけではなく、お客様の五感すべてに訴えることで、感動体験が実現するものと考えています。
トリドールホールディングスはスローガン「食の感動で、この星を満たせ。」に基づいて、お客様からの問い合わせ(ご意見、ご要望、ご質問等)対応の基本方針を以下の通り定めています。
1.会社は、VOC※に真摯かつ迅速に対応する 。
2.会社は、VOC情報の共有化を図り、組織を挙げてより良い商品、サービスまたはお客様対応プロセスの提供に努める。
3.会社は、お客様から預かった個人情報は適切に管理する。
4.会社は、VOCの対応状況に応じて適切な説明を行うことを含め、可能な限りお客様の理解と納得を得て解決することを目指す。
5.会社は、反社会的勢力等によるVOCを装った不当な介入に対しては、毅然とした対応をとるものとし、必要に応じて警察等関係機関との連携を適切に行う。
※VOC:お客様の声(Voice of Customer)の略。
Ⅰ.理念
私たちは、「食の感動でこの星を満たせ。」をスローガンに掲げ、お客様と共創・協働して新たな価値を生み出すことで持続可能な社会に貢献します。
Ⅱ.取組方針
1.お客様の声を聴き、活かします
私たちは、お客様対応基本方針および品質・食品安全基本方針に基づき、お客様の声に真摯に耳を傾け、より良い商品・サービスの提供に繋げるとともに、感動体験を生み出すお客様対応を常に探求します。
2.未来・次世代のために取り組みます
私たちは、サステナビリティ基本方針に基づき、地球や社会に寄り添い、未来・次世代のためにチャレンジしつづけます。
3.皆さまに愛され、信頼され続けるために取り組みます
私たちは、コンプライアンスの遵守、迅速で健全な経営判断および透明性のある情報開示によって、お客様をはじめとしたステークホルダーの皆さまに信用、信頼されるガバナンス体制を構築します。
4.従業員の幸せを実現します
私たちは、すべての従業員が自らの仕事に意義を見出し、仲間と感動を分かち合い、誇りをもって安心して働ける職場を提供します。
制定:2024年1月
トリドールグループでは、すべての店舗で粉からうどんをつくる丸亀製麺に代表されるように、美味しさの追求はもちろんのこと、店舗での手づくり・できたてによる臨場感をご提供しています。
また、こだわりの製法や技術、美味しく安全な食材、品質を守る管理方法、切磋琢磨しながらレベルアップを図りお客様に快適な環境とサービスを提供する従業員など、さまざまな側面から商品・サービスの品質維持・向上のための取り組みを行っています。
トリドールグループの持つ多くのブランドは、外食企業の中では珍しく、大量食材調理を行う大規模施設(セントラルキッチン)を極力使用せず、手づくり・できたてにこだわった、店舗での調理を行っています。
例えば丸亀製麺では、製麺も含め多くの調理を店舗で行っています。その結果、店舗でのオペレーションは複雑になり、またその日の気温、湿度等の様々な要因により商品の品質にばらつきが出てしまう可能性があります。しかし、ばらつきを予防する様々な工夫や、味覚・香り・視覚といった各品質を可視化する官能評価システムを導入し、商品の品質維持に取り組んでいます。
また、うどん職人の養成や分かりやすい調理マニュアル動画の整備などにより、スタッフ全員が食に関するプロ意識と方法を身に着け、お客様へ手づくりの美味しさを提供しています。
顧客体験価値ランキング
(CX:Customer Experience)1位 (2022年6月)
※C Space Tokyoによるインターネットリサーチ調査。n=10,327
トリドールグループは、各地域の生産者や農業協同組合などとの信頼関係の構築と地域への還元が重要であると考えており、品質や供給の安定性、コストなどの条件が見合う場合、積極的に地域食材の調達を進めています。
例えば、日本国内の丸亀製麺では、北海道産の小麦や昆布、徳島県産のすだち、国産のお米や一部の野菜を使用し、一方で、北米の丸亀製麺の一部店舗では、北米で生産された小麦を使用するなど、各国・地域の食材の使用を積極的に進めています。
また、このような地産地消の取り組みにより、原材料の運搬に伴い発生するCO2排出量の削減にもつなげています。
丸亀製麺では、商品の品質維持のための取り組みとして、2016年12月から麺職人制度(社内資格制度)、2019年から天ぷら職人制度を運用しています。
麺職人制度、天ぷら職人制度は、それぞれ書面による事前テストの他、様々な条件に合格したのち、さらに、実技・書面試験に合格した従業員に与えられる社内資格制度です。また、複数のキャリアを応援するという方針から、「麺職人の等級制度」を新たに創設しました。上記の資格試験に合格し、等級が上がれば、うどんの配合や茹で時間について職人がマニュアル外の裁量を持つことも可能です。合格率は三割程度と両制度ともに狭き門となっており、これらの制度の合格者は「麺職人」、「天ぷら職人」として認定され、活躍しています。
これらの麺職人制度では、四つ星の麺職人のさらに上位における丸亀製麺の麺の匠である「麺匠 藤本」が全国の店舗を巡回して、品質チェック及び指導をしており、商品の品質を維持するために確かな技術を持った麺職人、天ぷら職人を認定することで、品質の維持向上に努めています。
2021年8月末現在、麺職人は504名(正社員247名、パートナー257名)、天ぷら職人は88名(正社員49名、パートナー39名)在籍しています。
トリドールグループは、食を通じた感動体験を提供するためには、お客様とのコミュニケーションおよび安全な環境での食事が重要であると考えています。
お客様対応基本方針に基づき、お客様の声に対し真摯に耳を傾け迅速に対応するとともに、コールセンターに届いた情報をデータベース化し、商品およびサービスの改善ならびに事故防止につなげています。
また、お客様との積極的なエンゲージメント向上施策として、丸亀製麺では「うどん学級」を2021年7月に設立し、商品やサービスなどのさまざまな企画を、お客様と一緒に立案する活動を進めています。
トリドールグループでは、お客さまに食を通じた感動を体験いただくことを大事にしています。そのため、丸亀製麺では1店舗1店舗粉から製麺を行っていますが、その臨場感を一層お客さまに感じていただけるように、麺を切るコンベアカッターの開発を行いました。
開発したこの新しいコンベアカッターでは、お客さま側を向き、今まさに麺を準備しているというシーンをご覧いただける設計となっています。
また、トントントンといった麺を切る音が、お客さまのワクワク感を醸成します。2022年11月より本カッターを一部店舗にて導入しています。
より多くのお客さまに楽しさやワクワクを感じていただけるよう、丸亀製麺では2023年6月に群馬県渋川市にドライブスルー店舗を本ブランドとして初めてオープンしました。
車内で食べていただきやすいドライブスルー店舗限定のさまざまな商品もご提供。できたてのおいしさをお届けするため、作り置きはせず、注文の後に一つひとつ丁寧にできたてを詰めてご提供しています。
また、車ごしにも店内の調理の様子や活気を感じていただける店舗設計を行っています。
この渋川店では、ドライブスルー機能とともに、店内飲食もでき、かつテイクアウト専用窓口もあるなど、お客さまの幅広いご利用シーンにお応えしています。
2018年に経済産業省が「キャッシュレス・ビジョン」を策定し、キャッシュレス決済を進めることが求められています。トリドールグループは、お客様にとってより効率的に、衛生的にお支払いいただけるキャッシュレス決済への対応を進めています。
お客様のご要望に沿って、交通系電子マネーや流通系電子マネー、クレジットカード、QR決済など多岐にわたるお支払い方法の実装と導入の検討を随時行っています。
国内トリドールグループでは、お客様からいただいたご意見・ご要望を、カスタマーサービスセンターにて一元管理しています。2021年度は、約22,700件のお声をいただき、その中で529件のお褒めのご意見をいただきました。その他、ご要望として「商品について」3,440件、「サービスについて」10,161件、「衛生関連」2,638 件のご意見が寄せられました。
寄せられたお客様の声は、関連部門へ迅速に連携し情報を提供するとともに対応の状況を可視化し、管理しています。また、情報はデータベースへ蓄積した上で、内容を分析し、組織全体への改善へつなげています。
丸亀製麺は海外に事業を展開していますが、各国・エリアによって食の文化やお客様の暮らし方、そしてニーズは全く異なります。そのため、お客様のご希望に沿ったさまざまな商品開発を行っています。
また、日本国内においても、地域の特産品を使用した、各地方で親しまれている料理をアレンジした、地域限定メニューを提供しています 。(一部メニューは期間限定での販売となります)
2022年、香港で人気を誇る米線(ミーシェン)スープヌードルレストランであるTam Jaiを、東京都の新宿、恵比寿、吉祥寺に出店しました。全く新しい香り・旨味・そして辛味を備え、ミシュランビブグルマンを3年連続で獲得している香港の味を、日本でも味わえるようになりました。
WOK TO WALKは、タイの屋台料理を現代風にアレンジした料理をご提供しており、ベースからトッピングまでお客さまが好きな食材を自由に選択でき、目の前で調理しています。WOK TO WALKでは、お客さまが健康管理できるよう、選んだ食材によってできた料理の栄養バランスを確認できる特設サイトを用意しています。このサイトを使用することで、栄養バランスを事前に確認しながら、食材を選択することができます。またサイトでは、ヴィーガン(完全菜食主義)、ベジタリアン、小麦粉等に含まれるグルテンを食べない「グルテンフリー」、デイリー(乳製品)フリー、ソイ(大豆)フリー等のお客さまのお好みにあわせて、食材ラインナップを調整できるようになっています。
同様に、イギリスのMarugame Udonでも地域のニーズにあわせたヴィーガンメニューを提供しており、トリドールグループはより多くのお客さまの食習慣にお応えできるように努めています。
トリドールホールディングスでは、お客様の安全・安心を最優先に考え、商品・サービスの品質に関する法令・ルールを遵守し、商品・サービスを通して、お客様に感動を提供しています。また、プレスリリースをはじめ、TVCMやSNS、アプリなどの各チャネルにおいて、お客様にとって有益な商品・サービス情報の提供に努めています。
お客様に安心してお食事いただけるように、丸亀製麺は食物アレルギーに関する情報について、ウェブサイト上で開示しています(2025年5月時点)。また主要原料に関しても産地情報を開示しています。
トリドールホールディングスは、年齢や障がいの有無、体格、性別、国籍などに関わらず、多くの人にとってわかりやすく、利用可能とする「ユニバーサルデザイン」の考え方を支持しています。例えば、一部の店舗では、点字ブロックの設置、障がい者トイレの設置、通路幅の確保、店内の段差解消、またロードサイド店では障がい者の方を優先する駐車スペースなどを導入しています。
トリドールグループは、以下のユニバーサルデザインの7つの原則を意識して取り組んでいます。
ユニバーサルデザインの7つの原則
1. 誰でも公平に利用出来る(公平性)
2. 柔軟に使用できる(自由度)
3. 使い方が簡単にわかる(単純性)
4. 必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)
5. 間違えても重大な結果にならない(安全性)
6. 少ない力で効率的に、楽に使える(省体力)
7. 使うときに適当な広さがある(スペースの確保)
トリドールホールディングスは、新聞・雑誌広告やテレビCM、ウェブサイト広告などの各種広告媒体において、記載する商品情報が正確であり、お客様に誤認を与えないかを事前に確認する体制を整えています。誇大表現、差別的表現、宗教や政治的信条、環境、第三者のプライバシー等の留意事項に対し十分に配慮すべく、 広告・宣伝における管理を行っています。
なお、2022年度において商品およびサービスの情報とラベリングに関する法令違反事例はありませんでした。
トリドールグループは「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、すべてのステークホルダーに新しい価値と感動を提供し続けています。当社グループ はお客様 からのご意見やお問い合わせに対して迅速かつ適切に対応し、そのご意見を店舗運営に反映させることで、ご満足 いただける商品・サービス を提供しています。
一方 、社会課題である「一部のお客様からの不当な要求や従業員へのハラスメントに該当する迷惑行為」に対し 、トリドールグループ人権方針も踏まえ 、従業員の安全で働きやすい環境を整えることが重要と考えています。
お客様との健全で良好な関係を構築するため、当社グループは厚生労働省の「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」に基づき「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定しました。
1.カスタマーハラスメントの定義
「お客様、取引先、施設利用者、またはその他の利害関係者による社会通念上相当な範囲を超える言動が当社グループ従業員の就業環境を害するもの」をカスタマーハラスメントと定義します。
2.カスタマーハラスメントに該当する行為
具体例は以下の通りですが、これらに限られるものではありません。
・身体的、精神的な攻撃(暴行、傷害、脅迫、強要、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、差別的、性的)や威圧的な言動、または継続的、執拗な言動および拘束的な行動
・当社グループで働く従業員の個人情報等のSNS/インターネット等への投稿(無許可での写真、音声、映像の公開を含む)
・不合理または過剰なサービスの提供の要求
・正当な理由のない、または当社の責任や社会通念の範囲を超える商品交換、金銭補償の要求、謝罪の要求
3.カスタマーハラスメントへの対応
カスタマーハラスメントに該当する行為が発生した場合、当社グループでは毅然とした態度で要求をお断りし、状況に応じてお客様対応を中止し、法務部門や警察、弁護士等と連携して法的対応を含む適切な対処を行います。
4.従業員へのサポート体制
・カスタマーハラスメントの被害にあった従業員に対しては、カスタマーハラスメント相談窓口でのサポートを提供し、 必要に応じて外部専門家との連携を行いながら、心身のケアを行います。
・役員および従業員に対し、カスタマーハラスメントへの理解や具体的な対処法、および加害者になることがないように学ぶ機会を提供します。
<すべてのステークホルダーの皆様へ>
多くのお客様におかれましては、上記に該当するような事案もなく弊社の店舗をご利用いただいておりますが、万が一お客様からカスタマーハラスメントに該当する行為がありましたら、本方針に沿って対応いたしますので、ご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。
今後もすべてのステークホルダーに⽀持され、信頼される企業を目指してまいります。
[本ページ更新日:2023/01/27] 数値は2021年度のものですが、取り組みの一部は2022年度の情報が含まれています。