トリドールグループと香川県丸亀市との交流は2011年頃から始まり、「讃岐広島活性化支援プロジェクト」も丸亀市からのお声がけをきっかけに始まりました。
“高齢化が進み、人口が減り続ける「讃岐広島」に活気を取り戻したい。”
そんな丸亀市の想いに共感し、トリドールホールディングスの社員が実際に讃岐広島へ移住し、地域の皆さまと相談を重ねながら活性化支援に取り組んでいます。
讃岐広島は、瀬戸内海に浮かぶ有人島の通称です。海と山の豊かな自然と文化がある魅力的なこの讃岐広島には、現在約160名が暮らしていますが、その多くが65歳以上のご高齢の方々です。人口は年々と減り続け、元々あった島の活気も次第になくなってきてしまっていました。
そこで、丸亀市は人口を平成5年の頃と同じ500名にすることを目標に、まずは多くの方に観光で島を訪れてもらい、島の魅力を知ってもらうことで移住していただきたいと考えています。
より讃岐広島を観光地として楽しんで頂く施策として挙がったのが、日本遺産である「尾上邸」のリノベーションでした。この尾上邸を宿泊できる施設にし、日本遺産を身近に感じて頂ける観光スポットにしていこうという話となりました。
トリドールホールディングスは丸亀市から讃岐広島活性化支援のお声がけ頂き、まずこの尾上邸の視察から行うことになりました。
視察に向かったのは、現在讃岐広島活性化支援プロジェクト推進リーダーとして日々奮闘している木村成克でした。
讃岐広島を訪れた木村は、島の美しさや自然の豊かさ、島民の方々のあたたかさに魅了されるとともに、島の課題も目の当たりにしました。「自分も何か力になりたい」と強く感じ、自身が讃岐広島に移住することを会社に提案し、丸亀市からも快諾頂き移住が決定。本格的に讃岐広島を活性化するプロジェクトが開始されたのでした。
活性化に関しては、尾上邸のリノベーション支援の他に、島の顔になるフェリー到着建物の大幅リノベーション、島外の方を招いた観光ツアーや丸亀製麺キッチンカーイベントなど大きな軸は想定していました。
加えて、木村が丸亀製麺のキッチンカーでうどんをお届けしたり、島でのイベントへ参加しうどん教室を行ったり、地域の清掃やさまざまなお手伝いをしたり、イノシシ狩りにも挑戦するなど島に密着した支援活動の中で、島民の皆さんの悩みや希望をお伺いし、「支援したいこと」そして「私たちができること」のアイデアはもっと膨らんできています。
また、イベントの事前集客や活動後の広報を通じて、社外に讃岐広島の魅力を発信することも、私たちが支援できる重要な役割だと考えています。
今後もさまざまな企画が予定されていますが、島民の方々の声を聞きながら、讃岐広島の活性化支援を行っていきます。
プロジェクト推進リーダーからのコメント 木村成克
サステナビリティ推進部CSV推進課 課長代理
2009年11月入社。丸亀製麺での店舗マネジメントを経験した後、本部にて社会貢献活動に従事。2022年に讃岐広島に移住し、讃岐広島をはじめとした様々な社会貢献活動プロジェクトに携わる。
移住を決断したのは、やはり讃岐広島に魅力を感じたからです。
初めて讃岐広島に訪れた時、島の自然美しさや人のあたたかさに、感動を覚えました。すぐにこの島のことが好きになり、「困っている事があるなら助けたい。この島の魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたい」と思いました。自分が移住し、これまで行ってきた社会貢献活動の経験を活かしながら貢献したいと思いました。
今は讃岐広島・小手島・手島活性化協議会の会長である白賀さんのご自宅に仮住まいさせて頂きながら、日々活動を行っています。やりたいこと、やれることはたくさんありますので、ひとつひとつ実現に向けて動いていきたいと思っています。
白賀誠治さん
讃岐広島・小手島・手島活性化協議会会長
古くから広島フォーラム推進委員会会長として島の活性に従事。広島トライアスロン、竹炭工房、月見会など様々なイベントや体験会を島民と力を合わせて実施。
讃岐広島では昔から地域で文化的なさまざまな行事や神社などの文化的な建物の清掃を島民の手で行ってきましたが、高齢化や人口減少によって、思った通りにできない場面も多々出てきていました。
そういった中で、木村さんも含めた若い方々の移住と支援は助けになりますし、元々いた島民も元気をもらっています。トリドールの木村さんはいつもとても明るく、私たちの相談にも快諾くださり、積極的にさまざまな取り組みをしてくださるので、とても頼りにしています。
今、これまで大事にしてきた島の文化や伝統と、外からの新しい風が混ざり、讃岐広島が変わっていく瞬間のように感じています。
島の活性化というのは1年や2年でできるものではなく、特効薬もありません。ご一緒にじっくり時間をかけながら取り組んでいく必要がありますので、これからも協力しながら島を盛り上げていければと思います。