当第1四半期連結累計期間の我が国経済は、雇用情勢や賃金の上昇等による所得環境の改善に伴い、消費動向は緩やかな回復基調にあるものの、物価上昇の継続による消費意欲の減速や地政学リスクの高まり等により、先行き不透明な経営環境が続いております。
このような環境において当社グループは、国内外において食の感動体験を訴求すべく、高付加価値の商品戦略やブランド価値の向上に取り組みました。また、店舗で働く従業員の満足度を高め、人材の育成及び定着化に取り組みました。
これらの結果、売上収益は698億62百万円(前年同期比6.1%増)と、第1四半期連結会計期間として過去最高となり、丸亀製麺セグメント及び国内その他セグメントで過去最高となりました。丸亀製麺セグメント及び国内その他セグメントでは、好調な既存店と新店寄与により増収となりました。一方、海外事業セグメントでは前期に実施した丸亀英国事業のフランチャイズ化や一部不採算店舗の閉店影響等により減収となりました。
事業利益(注1)は63億67百万円(前年同期比44.0%増)と、売上収益同様に第1四半期連結会計期間として過去最高となり、全セグメントで過去最高となりました。丸亀製麺セグメント及び国内その他セグメントでは原材料費や人件費等の増加を増収で吸収し、増益となりました。海外事業セグメントでは、一部地域の市況悪化影響が継続しているものの、好調な丸亀アジア事業の貢献のほか、丸亀英国事業のフランチャイズ化にともなう収益改善等により、増益となりました。
また、海外子会社における店舗休業補償(コロナ禍)に関する保険金のほか、閉店に伴うリース解約益等を計上したことにより、その他の営業収益は21億69百万円となりました。これらの結果、営業利益(注2)は80億52百万円(前年同期比128.9%増)と増益となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益も43億93百万円(前年同期比190.3%増)と増益となりました。
(Note 1) Business profit: Sales revenue - Cost of sales - Selling, general and administrative expenses
(Note 2) Operating profit: Business profit - impairment loss + other operating income - other operating expenses
丸亀製麺セグメントにおいては、お客様に選ばれ続けるために、更なるブランド力の向上と顧客体験価値の向上に取り組んでいます。ブランディングと商品プロモーションを組み合わせ、相乗効果を狙うハイブリッド戦術を展開し、製麺所ストーリーを感じられる五感に訴える空間づくりと、全店在籍の麺職人(注5)によるおいしさの追求により、『丸亀ファン』を増やす様々な取り組みを実施しています。
今年4月には“だし”をリニューアルし、打ち立てうどんの小麦の甘さをより一層引き立て、旨みを感じる味わいとなっています。
季節ごとのフェア商品については、4月22日からは発売5年目を迎える人気商品の「トマたまカレーうどん」として、今年は4種類同時発売しました。特に、新作の「牛カツトマたまカレーうどん」は、揚げたての大判牛カツと辛いトマたまカレーの三位一体の味わいで大きな反響をいただきました。
5月9日からは、無料の薬味とトッピングを6種類から8種類に拡大しました。お好みの薬味やトッピングを自由にのせて「自分だけの一杯をつくる」食の楽しみとして、「わかめ」と「しび辛ラー油」の提供を新たに開始し、幅広い層の方からご好評をいただいています。
6月10日から投入した夏の定番「鬼おろしぶっかけうどん」も、今年は“さっぱり”も“がっつり”もどちらも叶える3種類を投入し6月末までに181万食を販売するなど、フェア商品も前年同期を大きく上回って好調に推移しました。
また、昨年から販売中の「丸亀うどーなつ」には、4月に新作3種が登場し、特に「いちごみるく味」はディップソースをつけて濃厚な味わいを楽しめるなど、女性客を中心に大ヒットとなりました。さらに6月24日からは、新たな間食ニーズにお応えする新商品として、もちもちのうどんを揚げたうどんスナック「丸亀シェイクぴっぴ」を発売しました。心地よいサクサク食感や、全3種のフレーバーから好きな味を自由に選び、シェイクして仕上げる楽しさに、非常に多くのお客様よりご好評をいただき、発売より20日間で累計販売数が100万食を突破しました。
これらの取り組みにより、売上収益は353億93百万円(前年同期比11.1%増)と第1四半期連結会計期間として過去最高となりました。原材料費、人件費、水道光熱費等が増加しましたが、増収で吸収し、事業利益も第1四半期連結会計期間として過去最高の67億43百万円(前年同期比18.1%増)と大幅な増益となり、事業利益率も過去最高の19.1%となりました。
(注5)麺職人:理想的なうどんを作る専門人材で、丸亀製麺独自の人材育成システム
The Domestic Others segment includes Kona's Coffee, Zundoya, Meat Yamagyu, Banbaiya, Tempura Makino, Tori Doll, Ton-ya Ton-ichi, Nagata Honjoken, and Baked Koppe Bakery.
「いちばん近いハワイ」をコンセプトとするコナズ珈琲は、出店を加速しており、4月10日には埼玉県に新座店をオープンしました。4月30日には栃木県への初出店となった宇都宮店では、店内に過去最大級のグッズ販売エリアを設けるとともに、360度楽しめるフラダンスのステージを初めて設置しました。また、6月26日には東京23区内の3店舗目として西荻窪店をオープンし、駅チカ店舗ならではのアルコールメニューを充実させるなど、それぞれの立地特性を活かした店舗展開を図っています。好調な出店のもとで出店費用が増加したものの、増収により増益となりました。
豚骨ラーメンのずんどう屋は、4月25日に松阪店(三重)、5月30日に大府店(愛知)をオープンし、計105店舗となりました。昨年大好評の「ずんどう屋流鶏白湯」を今年も期間限定で提供するなど、新店及び既存店が好調に推移しました。
その他の業態においても、天ぷらまきの(天丼まきの含む)で2店舗、晩杯屋で2店舗、肉のヤマ牛で1店舗出店し、いずれも好調に推移しました。
これらの結果、売上収益は99億61百万円(前年同期比24.1%増)と、第1四半期連結会計期間として過去最高となり、出店費用を増収で吸収し、事業利益も第1四半期連結会計期間として過去最高の11億34百万円(前年同期比10.7%増)と増益となりました。
海外事業セグメントにおいては、主に前期に実施した丸亀英国事業のフランチャイズ化や不採算店舗の戦略的閉店の影響等により、減収となりました。事業利益については、英国の市況悪化の継続によりFulham Shoreの回復が遅れているものの、Marugame Udonにおいて、台湾をはじめとした各拠点が好調に推移したこともあり、増益となりました。
これらの結果、売上収益は245億7百万円(前年同期比5.6%減)、事業利益は第1四半期連結会計期間として過去最高の11億39百万円(前年同期比881.2%増)と大幅な増益となりました。
million yen (year-on-year change)
sales revenue | 282,000(+5.1%) |
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business profit | 19,600(+7.7%) |
Operating income | 14,600(+68.3%) |
Profit attributable to owners of the parent company | 5,500(+193.5%) |